きもののカビについて
今回のテーマはきもののカビについてです。
きもの全般にいえることですが、カビは生えます。タンスを開けて喪服を出してみたらポツポツ白いものが・・・もしくは、全体に粉が吹いたみたいに白くなってる。なーんてことがあった方も珍しくないと思います。
また、古いきもので胴裏(裏地)が茶色くなっているなんてこともあると思います。
それらは全てカビが原因です。
何故カビが生えるか?ヽ(~〜~ )ノ ハテ?
それは、カビが生えやすい環境がそこにあるからです。
カビが生えやすい環境とは・・・
一番の大敵は湿気ですね。ハイ。
カビは湿気を好みます。よって湿気のあるところにはカビが生えやすいのです。
カビが生えたらどうすれば良いか?
カビ取りをお勧めします。
カビ取りとは・・・
基本的に丸洗いすることですね。うちでは、カビ取りというと丸洗い+しみ抜きとなっております。
その中でも、ものすごくカビがひどいものは洗張りをお勧めします。丸洗いでは生地の裏側の部分まではブラシが届かないからです。生地の裏側の部分とは、袷のきものでは表地と裏地の間、単のきものでは縫い代の中などです。
表にびっしりカビが生えているものは裏側も同様に生えているものです。
例えば、こんな感じ。
こっちは拡大版です。
でも、1回も着てないのに解くって・・・・とよく言われます。抵抗あるのは分かりますが、やはり解いて洗張りした方が良いと思います。そして、次はカビを生やさないように虫干しをして頂く。
それが面倒くさい方は、シルクパックをお勧めします。
シルクパックについては次回説明します。
きものの胴裏にカビが生えた場合は胴裏替えをお勧めします。うちでもやっております。最近の胴裏は全体的に茶色く変色するなどという事は少なくなりました。絹なのでいつまでも真っ白という訳には行きませんが・・・。
昔のきものの胴裏がなぜ茶色くなるのか?
それは、胴裏に糊がしてあるからです。その糊にカビが生えて茶色く変色するんですね。胴裏というのは長さではなく重さで取引しておりました。ということは、重くなれば値段は上がるということで、かさ増しの為に糊をしたり、ひどいものになると糖分を含ませたりしたそうです。よって胴裏を舐めると甘い味がするものもあったとか。
でも、カビでまっ茶色になった胴裏を舐める気しませんよねぇ?勇気のある方はどうぞ。責任は持てませんのであしからず・・・(´〜`ヾ) ポリポリ・・・。