カビについて パート2

こんにちわ。

前回の続きです。

カビの生えやすい着物って何でしょう?

うちでもカビ取りの依頼がよく来ますが、多いのはやはり喪服です。

次に大島等の紬ですね。そして留袖。大島等の紬は濃い色が多く、カビが目立ちやすいというのもあるかも知れません。喪服にしても叱りです。

喪服等に来るカビは白いカビ。

そして、柄の部分にある黄色或いは、茶色いシミもカビの場合が多いです。
例えば、こういうやつ

鶴の羽の刺繍の部分にもありますが、その先部分に茶色く点々とあるのはカビです。

何故、カビが生えるのでしょうか?湿気があるところに置いておいたから?

確かにそれもあると思います。

でも、同じタンスに入れておいて、「喪服にはカビが生えていたけど、その上の無地は大丈夫だった」などという事もよくあると思います。

じゃあ何故、喪服にはカビが生えてその上の着物は大丈夫だったのでしょうか?

喪服にカビが生えやすい理由があるのです。

それは、喪服はその黒さを競う為に、深色加工(呼び方は他にもあると思います)がしてある事が多いからです。分かりやすくいうと、喪服は黒く染めた後に、より黒く見せるために加工剤を吹いて黒さを増す加工をしてある事が多いのです。

特に指定しない限り、呉服店などで購入する喪服にはほぼ100%この加工がしてあると思います。その加工剤がカビの原因だと思われます。

大島等の紬にカビが来るのは、製造過程で使用する糊が残っている場合だと思います。仕立てる前に、糊抜き(いわゆる「ふかし」)をしないと糊が残った状態になりそれがカビの原因になるのです。

先程の画像の柄の部分も同じです。柄を書いている胡粉の糊にカビが来ているのです。

よって、共通して言えるのは、湿気は勿論カビが生える助けになりますが、それだけではなく、加工剤や糊或いはシミがあるとさらにカビが生えやすいという事になります。よってそれらに気を付ければカビを生やさずに済むのではないかと思います。

以上、参考になれば。。。

カビが生えた際には、是非ご相談下さい。

では、また。